
"武将と白ワイン蒸しの後のリゾット"
ゆり香「殿、お口にあいますか」
武将*「おおこれはまことに美味じゃ」
その夜はムール貝のワイン蒸しを作っていた
玉ねぎとニンニクと白ワインをたっぷり入れて蒸した後仕上げにパセリを散らして
ゆり香「今夜の締めはリゾットにいたしましょうか」
武将*「それは良いのう まっこと楽しみじゃ」
ゆり香はムール貝のワイン蒸しをよそっていた大皿をキッチンへと運び貝のちいさなかけらを丁寧によけた
旨味が凝縮されたスープの準備はできた
さきほどワイン蒸しを作った鍋は洗わずに置いてある
その鍋にオリーブオイルを少したらして新たに細かく切った玉ねぎを加えて炒める
炊いてあったお米と用意してあったスープを加えすべてが馴染むよう軽く混ぜる
ちょうどよく火が通ったら火を止めて発酵バターと粉チーズを加えて混ぜる
皿によそう
仕上げは引き立てのブラックペッパーにちぎったフレッシュバジルそしてエクストラヴァージンオリーブオイルだ
ゆり香「殿、リゾットができました」
武将*「(テレビに夢中で無反応)」
ゆり香「殿、リゾットができました」
武将*「(テレビに夢中で無反応)」
ゆり香「殿〜リゾットができましたよ〜う」
武将*「(テレビに夢中で無反応)」
ゆり香「殿、リゾットができたって言ってるのに何でゆり香を無視するの?ゆり香はただのリゾット係?殿なんて知らない!もう明日のおにぎりも作らないからあ!」
武将「何だ急に騒がしい
お主は実に"構ってちゃん"なのじゃのう」
ゆり香「へっ・・・
(アトリエに行きバタンと戸を閉め泣きながら仕事をする)」
武将*「お、おゆり・・・
(1人でリゾットを食べる)」
_______数分後_______
武将*「おゆり、まことに申し訳なかった
わしに美味しいリゾットを作ってくれたというのにわしはテレビに夢中になり・・・
リゾットはこの上なく美味だった
わしこそ"構ってちゃん"なのだ
面目ない」
ゆり香「・・・(涙を拭う)」
武将*「今後はお主がリゾットを作るところも目の前で見ておる!」
ゆり香「へっ?いやそこまでされると逆に何か・・・」
武将*「へっ?お主はわしに、
『リゾットができたっていうのに何でリゾットを作るゆり香を凝視していてくれないの?』
と言ったではないか」
ゆり香「言ってない言ってない、
『リゾットができたって言ってるのに何でゆり香を無視するの?』
って言ったの!」
武将*「へえ・・・
じゃあ今回の喧嘩は互いの勘違いゆえのものじゃな?」
ゆり香「もお〜知〜らない」
武将* = 現在の大河ドラマ『麒麟がくる』の舞台は自身の生まれ故郷である美濃(岐阜)、かつ主人公の光秀と同じ"秀"が名前に入っているためか、『麒麟がくる』を見ているときは自身を光秀と思い込み構ってちゃんである妻ゆり香をも無視するゆり香の夫のことを指す



まあ確かに、「ゆり香に構わないで」と言ったことは皆無かもわかりません in my life♡
Have a lovely Wednesday♡
BISOUS, YURIKA
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